虫歯と深い関係?糖尿病に大切なオーラルケアを考えよう

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糖尿病と虫歯の関係

糖尿病は、全身に関わる病気です。どこか一部の臓器だけ悪くなるわけではありません。体のどの部分であっても、糖尿病と関係があると言えます。

でも実は、さまざまな体のパーツの中でも、糖尿病と切っても切り離せない部位があります。それが”お口”。

虫歯や歯周病といったお口の中の健康は、糖尿病と複雑な関係があるのです。一体どういう理由なのでしょうか。改めて、お口の健康と糖尿病の関係について、詳しく見ていきましょう。

年々増えている大人の虫歯の原因は?

糖尿病と虫歯

虫歯というと、歯磨きがきちんとできない子供がなるものというイメージがあるかもしれません。しかし近年の厚生労働省の調査では、55歳以上で虫歯をもっている人の割合は年々増えているという結果が出ています。(参考:大人のむし歯の特徴と有病状況)

年をとると唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌が少なくなります。すると口腔内の自浄作用が低下して、虫歯菌が繁殖しやすくなるのです。しかしそれだけが大人の虫歯が年々増えている理由ではありません。実はそこには「食生活の変化」や「糖尿病患者の増加」が関係しているのでは、という意見もあります。

一体、大人の虫歯と糖尿病患者の増加にはどのような関係があるのでしょうか?

糖尿病と虫歯・歯周病の複雑な関係

糖尿病合併症と歯周病の以外な関係

糖尿病になると、体にうまくエネルギーが行き渡らなくなります。すると全身の細胞が弱って、細菌に対する抵抗力が弱まってしまいます。

また、糖尿病の合併症のひとつに、「口腔乾燥症」があります。唾液の分泌量が減って、口腔内が乾燥してしまうのです。すると、唾液による口腔内の洗浄が不十分になります。

虫歯は、口腔内で繁殖した虫歯菌によって引き起こされる症状です。糖尿病で抵抗力が弱まり、唾液による洗浄も不十分な口腔内は、虫歯菌にとって非常に繁殖しやすい環境といえます。そのため糖尿病の患者さんは、虫歯になりやすいのです。

また、糖尿病で細菌への抵抗力が弱まると、感染症にかかりやすくなります。歯周病は細菌感染によって引き起こされる病気ですから、糖尿病の患者さんは歯周病にもかかりやすいのです。

糖尿病による高血糖が歯周病の進行を早める

糖尿病で高血糖状態が続くと、全身の血管が次第に痛んできます。当然、歯茎に通っている毛細血管も痛んだ状態に。すると、歯周病の進行が早くなり、重症化してしまいます。

また、糖尿病で体の抵抗力が落ちていると、傷口が治りにくくなります。そのため、出血を伴うような高度な歯科治療は、簡単にはできません。なかには、糖尿病の患者さんへの歯科治療は、血糖値が下がるまで行わないという歯科医院もあります。そういった事情で歯科治療が後手に回っている間にも、虫歯は進行してしまいます。

虫歯や歯周病が糖尿病にも影響

糖尿病と虫歯の深い関係

逆に、虫歯や歯周病のせいで糖尿病が悪化してしまうこともあります。

虫歯や歯周病で歯茎が炎症を起こすと、患部で「炎症性物質」が作り出されます。この炎症性物質は、インスリンの生成や活動を阻害するように働きます。すると、血糖値コントロールがうまくいかなくなり、糖尿病が悪化してしまうのです。

事実、歯周病のような感染症にかかると、血糖値が上がることが確認されています。また2型糖尿病の患者さんについては、歯周病の治療を行うとインスリン抵抗性が改善することが報告されています。つまり、虫歯や歯周病と糖尿病は、お互いに悪影響を及ぼし合う関係なのです。

虫歯や歯周病の予防が糖尿病の悪化も防ぐ

虫歯は一度なってしまったら、自然に治ることはありません。そのため糖尿病患者さんは特に、毎日の生活から虫歯予防をすることが重要になります。

自分でできる口中ケアの代表は、歯ブラシによるブラッシングです。正しいブラッシングで、お口の中から細菌の巣窟となる食べかすや歯垢を取り除きましょう。

定期的な歯科検診とブラッシング指導を受けよう

糖尿病とオーラルケアの関係

しかし、自分では正しいブラッシングができていると思っていても以外に汚れは落ちていないものです。歯科医院の定期検診では、虫歯や歯周病になっていないかのチェック以外に、予防治療も行っています。細菌の温床になる歯石の除去や、専門の器具を使った口腔内を洗浄するクリーニングです。

歯科医院の定期検診は保険内治療なので、治療費もそれほどかかりません。糖尿病への影響を避けるためにも、半年に一度は歯科定期検診を受けたいものです。

定期的に歯科検診とブラッシング指導を受け、正しいブラッシング法を身につける・歯科でクリーニングを行ってもらうことが大切です。自分は正しくブラッシングしている思っている方も、歯科医院で定期的にチェックしてもらうことが糖尿病治療につながります。

まとめ

実は、虫歯や歯周病と糖尿病の因果関係は、すべてが明らかになっているわけではありません。糖尿病患者さんが虫歯や歯周病にかかりやすいのは、血糖値が高いというだけではなく、生活習慣や遺伝的なものが影響している可能性もあります。そういった研究も、現在行われている最中です。

ただ、糖尿病治療を順調に行うためには、お口の健康が欠かせないのは事実。虫歯や歯周病を予防して、糖尿病の治療を進めましょう。

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