【仕組みと種類を知ろう】腹膜透析ってどんな透析治療なの?

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腎臓は体内の老廃物を排泄・細胞が生きていく環境を整えるはたらきをする重要な臓器のひとつです。

腎臓が十分な機能を果たせなくなった場合、腎代替療法を行うことになります。今回は腎代替療法のひとつである「腹膜透析」について解説します。

透析療法の一つである「腹膜透析」の種類から、家族や本人が知っておくべきことまで詳しくみていきましょう。

腹膜治療の仕組みを理解しよう

腹膜透析とは、腹膜と呼ばれるお腹の中の壁を利用して、老廃物や余分な水分をろ過する治療法です。人間のお腹の中にある胃や腸・肝臓といった臓器は、腹膜に包まれています。その腹膜の中のすき間(腹腔)に、ビニールの管(カテーテル)で体外からきれいな透析液を入れます。

そのまま一定時間(4~8時間)透析液を入れておくことで、血液中の余分な水分や老廃物が腹膜を通して透析液に移動します。

この透析液をお腹から取り出すと、体内の不要物を除去することができます。腹膜透析を行うためには、手術でお腹にカテーテルを埋め込む必要があります。

腹膜透析の仕組み

腹膜透析の種類について

腹膜透析には「連続携行式腹膜透析(CAPD)」と「自動腹膜透析(APD)」の2種類があります。どちらも在宅や職場で行う治療で、特に問題がなければ通院は月に1~2回程度で済みます。

老廃物や余分な水分をゆっくりと除去するため身体にかかる負担が少なく、残された腎臓の機能を保ちやすいというメリットがあります。

CAPD(連続携行式腹膜透析)

1日平均4時間おきに3~4回透析液の入ったバッグを交換する方法です。1回の操作にかかる時間は30分程度。

自宅以外でも職場や学校でバッグ交換を行うことができます。その場合は、専用のスペースが必要になります。

CAPDのメリット

病院に毎回通院する必要がなく、自宅や職場・学校などで毎日続けることができます。

CAPDのデメリット

長期間にわたって腹膜を使用することで「被嚢性腹膜硬化症」という合併症のリスクが伴います。そのほか腸閉塞を起こしたり、それに伴う敗血症(はいけつしょう)のリスクも。

APD(自動腹膜透析)

専用の機器を使用し、夜間自動的に透析液を交換する方法です。就寝前、機器にバッグと回路をセットすれば朝まで自動的に透析液の交換が完了します。

APDのメリット

夜間の就寝中に透析を行います。日中の制限が少ないために、昼間自由に動き回りたい人にはおすすめの治療法です。

APDのデメリット

APDは、夜間の間に透析を行うためのスペースが必要になります。また、寝ている間の寝返りなどでAPD回路・チューブがねじれるとAPDを途中で中断しなくてはならなくなる可能性があります。

そのほか停電などによって治療が中断される場合があることにも注意が必要です。

腹膜治療を受けるにあたって知っておくべきこと

腹膜透析の機械

本人・家族が知っておくべきこと

腹膜透析は、基本的にすべての操作を自分または家族が行います。注意点として、透析液の交換の際に感染症を起こすと腹膜と直結しているため腹膜炎を起こす心配があります。そのため、お腹の中のカテーテルと透析バッグをつなぐときは手術前のように入念に手を洗う必要があります。

血液透析と比べると比較的軽くはなりますが、食事についてもきちんと管理する必要があります。塩分と水分の摂取量に注意が必要です。また、リンを多く摂りすぎないことが重要です。体と腎臓にかかる負担を軽減するためにきちんと管理するようにしましょう。

食事制限については、腎臓の機能がどのくらい残っているか・患者さんの体や年齢などの状態で変わってきます。医師・管理栄養士の指導のもと、管理することが大切です。

腹膜治療の与えるリスクを知ろう

腹膜透析は治療を続けるうちに腹膜が劣化してしまうため、長時間続けることができません。人によって差はありますが、約4~5年で「血液透析」「腎移植」に移行します。

血液透析と比べて時間的拘束が減るといったメリットがある代わりに、腹膜炎といった合併症・長期的には継続できないというリスクがあることを知っておきましょう。

まとめ

腹膜透析は「自宅でできるだけ過ごしたい人」「仕事を優先したい人」にとって時間を束縛されることなく透析治療を行うことができるというメリットがあります。

途中から治療法を変更することもできるので、腹膜透析にメリットを感じた場合主治医に相談してみましょう。医師とよく話し合って、必ず不安なことや疑問点は解決するようにしてください。

また、腹膜透析は自分や家族で操作を行う必要があります。感染症を起こさないように、医師の指導のもとでかならず正しい操作を行うよう徹底してください。

必ず主治医の先生にご相談ください。

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